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「きくということ」

日本語で「きく」は3種類あるんですなぁ。 「聞く」、「聴く」、「訊く」 これ、全部意味が違うんです。 英訳するとちょっと解りやすい。

「聞く」    ―――>「Hear」 「聴く」    ―――>「Listen」 「訊く」    ―――>「Ask」 この中でカウンセラーが最も大事にするのは「聴く=Listen」なんです。 この「聴」という文字、旧字になると実はより解りやすい。 「聽く」なんですなぁ。 曰く「耳を王様にして一四に散らかるこころを一つに集中すること」となるわけです。 筆者が産業カウンセラー養成講座に通ったのは17年前。カウンセリングって「人生相談」だと思ってましたね(笑)。だから人生経験の差が物を言うはずだと。クライアントの悩みや質問にどれだけ効果的な回答を出せるか?導けるか?変えられるか?の勝負だと思ってました。 こういう不埒な態度は直ぐにバレるんですなぁ。先生方から徹底的にしぼられましたぁ。 「しゃべりすぎ」から始まって「受容・共感・自己一致」まるでできていない、利己的、説教臭い、「君の人生経験は全く無関係!」、「何故に人間には口が一つで耳が二つなのか考えろ!」まで、そりゃあもう幅広く・・・(笑)。 それでもしゃらくせぇ、と思ってましたね。 不遜極まりないですなぁ。 きっとそんな弟子を見るに見かねたのでしょうなぁ。 ある酒席で恩師に言われました。 「君は酒も強いが博打もやるだろう?」 「まぁ、適度には・・・」 「例えば二人でポーカーを始めたとしよう。カードはお互いに裏面しか見えないね?」 「当たり前です!」 「それが、相手のカードだけが透けて見えたらどうだい?」 「全勝に決まってるじゃないですかぁ?」 「聴くというのは、相手のカードを見ることなんだよ。わかるかねぇ?」 この一発で痺れましたね。 これ以降、真面目にこころを入れ替えて?勉強しました。 「聽く」って、強いんですよ!!!


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