「賢者は正論を吐かず」
カウンセリングしてますと、延々と正論を述べるクライアントに出会います。
正論なので文句のつけようが無いのですが。
結局終わってみると、「何が言いたかったのか??」という疑問符が残ります。
カタルシス効果ですっきりしたのなら、それはそれで良いのですが、どうもそのようには見えない、感じさせない。
じっくり逐語を思い出してみると、どうもクライアントの悩みや言いたかったことはその正論の周辺にあるのではないか?と思うことがあります。
それならそれを言えば良いと思うのですが、そう簡単ではない。
正論から逸脱する恐怖が、正論を多々述べる、正論に雁字搦めに捕らわれているんですね。
こういうカウンセリングを体験してから、正論大会が始まるとある程度で止めて頂くようにしています。
本当はそのまま聴いていれば良いのですが・・・。
筆者は基本「ブリーフセラピー」を実施しています。
延々と時間とお金をかけるのはクライアントにも苦痛であろうと思うからです。出来れば50分×3回で完結したい。
「もうその正論は結構ですから、○○についてどうお考えですか?」となる。
ここでカウンセラーの手腕が問われる。
「オープンクエスション(開かれた質問)のセンス」ですな。
筆者はまだまだ未熟ですが、凄腕のカウンセラーになると一発でKO!はたやすいんですね。
しかし「一発KO!」が目的ではないので、その後のフォローが上手い。
先まで読み切って、フォローの一手を用意する。これが凄腕。
だいたいお説教って正論の塊だったりしませんか?
皆さんに部下がいれば、正論という直球一本槍は止めた方が宜しいです。
時には変化球も取り混ぜて、意表を突く。 それがよくよく考えると問題の本質を突いている。
こういう上司が上手い(笑)。
部下だってバカじゃ無い。正論は識っていますって。
老荘くらいかじってますよ(笑)。
「言者不識 識者不言」(言う者は識らず 識る者は言わず)
さて、皆さん。変化球の練習を始めてみませんか???
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