「記憶の曖昧さ」
人間は記憶を自分の都合の良いように書き換えて、または無かったことにして生きてゆく。
これは皆さんご存じでしょうし、経験が有ると思います。
筆者もこの年齢ですので、記憶違いがたくさんあります。
そのまま生きてゆければそれはそれで結構なんでしょうが。
たまたまそれらを修正しなければならないケースもあります。
転居、何十年ぶりかのクラス会、結婚、離婚・・・等々。
自分に都合良く修正されれば良いのですが、必ずしもそうとは限りません。
始めに「事実」があって、それを「記憶」して、時間とともに「記憶」だけが変化してゆく。
これ、きっと正しい脳の働きだと思うのです。
辛いことは忘れる、嫌なことは嫌で無いように書き換える・・・。
河合隼雄先生は「嘘は常備薬 真実は劇薬」と言いましたが、「記憶違いは平穏な日常 真実の列挙は残酷」だと思うのです・・・。
たとえ記憶違いを修正する機会に恵まれても、そのまま墓場まで抱いていった方が良い場合も多々ある・・・ようですなぁ(笑)。