「不登校の相談 ~その6~」
ここまで順を追ってステップを述べてきましたが、どれ一つとして簡単ではありません。
ほとんどの相談者が頭では解ってくれても実行には移せません。
悲しいかなこれも現実です。
では放置したらどうなるのか?
筆者の知り得る例では、親御様が亡くなってもまだ引きこもりを続け、ガス・電気・水道が止められてから初めて自身の置かれた立場に気付いたというケースもあります。
親類縁者も近寄らず、生活保護を受け続けているそうです。
これが相談者の望んだ結末であったのでしょうか?
カウンセラーの無力さ、虚しさを痛感します。
もしこの問題に中庸だの自然なる和解があるとすればそれは僥倖に過ぎません。
こうなって欲しくないので、筆者は極端な対応をします。
まず親御様を突き放します。
次に子供さんを突き放すことを要求します。
これはカウンセリングの域を逸脱した行為だ!というご批判もあるでしょう。
それでは十八番の「受容・共感・自己一致」で事が進みますか?
6回にわたって述べてきましたこの不登校問題。
正解は解りません。
しかし土俵に登らないクライアントに解決も解消も無いのも事実です。
どうか逃げずに闘ってください。
<この項はこれで完結とさせて頂きます>